2017.03.30
雪まだまだ、いっぱいだけど春。鼻歌まじりで滑る人がいます。僕は、あだなをつけるのは好みませんが、歌や曲が聞こえてきちゃいます。でも、たいてい1小節か、2小節。そいつの前では女の子(ひみつのアッコちゃん)、あれこれ (魔法のマコちゃん)。暮れと2月に来る子はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の最初から2分たったところを背中から奏でてくれましたが、ここ2年ほど聴けません。ワックスをかけているのをお見かけするとシューベルトの鱒と笑顔が似合う人。あといろいろです。ジャンニ・スキッキのオーミオ・バッビーノを顔をつき合わすと僕が歌っちゃう子、カルメン、ラ・フィユシュヴードゥラン。なかなか全曲が聴こえてくることはないですけど、ごくまれにあります。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のはしばしが、なにかやる度に、いそがしくあっちゃこっちゃ、いろいろな旋律が背中からだったり、膝からだったり、お顔からも、もちろん、足元のスキーからも。ありきたりの曲もずっと後ろの方から流れてまいります。ハヤブサを上から滑って来るのを下から見上げているとありきたりのように降りて来るんですけど、その時、聞こえるのがありきたりのモーツアルトのピアノ協奏曲第21番の第2楽章。なんでこれなのかさっぱりわかりません。そんなことないです。わかりますよ。僕だと今日だったらポーリシュカポーレ。せわしくて余裕がないから。ご機嫌に行くのは、いい歌を適した斜面にそれなりの気分でだと思うんだけど、僕もみなさんもありきたりにハヤブサを降りてみるのもいいですよねえ。
さわぐち
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